コード進行は、トニックから始まり最終的にまたトニックに戻ってくる一連の流れのことです。これの最小単位をケーデンスやカデンツ、和名で終止形と呼びます。

つまり音楽はケーデンスの組み合わせによって成り立っており、文書で言えば一つの文とも言えます。文を連ねることによって文章となります。

具体的には、あるトニックから次のトニックまでの流れのパターンのことです。

トニックからトニックの流れ

ケーデンスの種類

ケーデンスには次の4種類があります。

  1. T – D – T
  2. T – SD – T
  3. T – SD – D – T
  4. T – D – SD – T

例えば先ほどの画像のコード進行の場合は、4番目のケーデンスになります。

それではケーデンスのパターンを組み合わせた実際のコード進行を見てみましょう。

ケーデンスの例

最初のケーデンスが1番目のパターン、2つ目が2番目のパターン、3つ目が4番目のパターンと分析出来ます。

ドミナントからサブドミナントへの進行について

4番目のケーデンスではドミナントからサブドミナントへ進行しています。しかしこれは弱進行といって、元々は良くないとされていた進行なのです。前項の例題にも3つ目のケーデンスに含まれていますね。(T – D – SD – T)

普段私達が触れている調性音楽はクラシックから派生して生まれてきました。音楽理論的に厳格であったものが、それだけでは飽きてきて人々が新鮮さを求めていった結果、それまで禁則とされていたことが普通に行われるようになりました。このケーデンスなんかはブルースには無くてはならない進行です。

もしクラシック作品を作曲したい場合は、この進行は使えないということを頭の片隅に覚えておきましょう。いわゆる大衆音楽、ポピュラー音楽理論では全く問題ありません。